観えたこと想うこと草子

旅と歴史をメインに少しスピリチュアルなお話を綴ります。

我が家の黒猫くん

一昨年の秋に突然我が家に黒猫がやってきました。

 

近所の人から「畑の小屋に2匹子猫が捨てられてる。飼わない?」と連絡があったのはよく晴れた秋晴れの日でした。

その前年に愛猫を失って、その悲しみからまだ癒えていなかった私は飼う気は無かった。

けれど気になったので見に行きました。

 

見たこと無いぐらい小さかった!!

 

真っ黒と三毛の2匹。三毛は前足の片方が妙な形にねじれていました。

うぶ毛に覆われて、手のひらの半分よりまだ小さい。

黒の方は私を見るといっちょ前に「シャー!」とちいちゃな口を開けて威嚇して。

 

そばにいるもともと畑に住みついていた大人のめす猫2匹が、何とも感心なことにそばについてお世話してる。

とはいえ、お乳をあげているわけでもない。(産んでいないので当然ですが)

そのうちの1匹がじっと私を見ている事に気がつき、その瞬間

 

「(この子たち)なんとかして!」

 

と言葉が脳内に響き渡りました。

見たところ、子猫たちひもじい様子。 

 

畑の持ち主のおじさんがカリカリのキャットフードを水でふやかして食べさせてたけど、それが子猫たちに最適じゃないことは私でも分かりました。

 

すぐさまホームセンターに子猫用ミルクと哺乳瓶を買いに行き2匹に飲ませたけど、要領が悪いのか三毛しか飲んでくれない。

 子猫なんて育てたことないし!

 

 

翌日早朝に小屋に行きミルクを飲ませるも、三毛はしっかり飲んでくれるけど黒はどうしても飲んでくれません。

昼頃また見に行くと小屋の中はもぬけの殻。あちこち探したけどどこにもいない。

いったん家に帰ったけど、胸騒ぎが収まらず、再度行くと、カラスが三毛を足につかんで飛び立つところが見えました。

 

「あああーーー!!!」

 

私の絶叫にカラスがポトリと三毛を落としたのですが、既に息はありませんでした。

必死で黒を探すと、大人猫が畑の隅の藪のそばでこちらをじっと見ています。

すると

 

「ミーミー」

 

とか細い声がそばから聞こえて、黒が藪の中にいることが分かりました。

 

小屋の中だとカラスに襲われるので、大人猫が藪に子猫たちを隠していたようです。

でもカラスは執拗に子猫たちを探して一匹を連れ去った。

このままにしておけない!

 

「この黒は連れて帰る!」

 

この状況で黒を置いたままにするという選択はその時の私にはありませんでした。

 

なんかドキュメンタリーだな。

長くなりそうなので、今回はこれにて。