唐招提寺から約1kmほど離れている薬師寺を目指しました。
車一台やっと通れるぐらいの道をてくてく、午後の日射しを浴びながら歩きました。
小さな川が横を流れ、川岸には名前の知らない白い花がところどころ咲いている風情のある道です。
昔はこの道幅が一般的だったのだろうなあ・・・
「道は人のもの」と長兄がよく言いよったなあ・・・
このサイズ感、何か心地いいし。
ぶつぶつ言いながら歩いて行くうちに薬師寺に到着。
薬師寺は天武9年(680)天武天皇により発願され、自答11年(697)持統天皇によって本尊を開眼・・・とのことでこちらも古くからあるお寺です。
広い境内は、キリッと大らかに引き締まった雰囲気。
病魔を退散させるお薬師さまのお寺は、私の知る限りどこも雰囲気の多少の違いはあれど
「キリッと」
感があります。
この引き締まった雰囲気で細胞がしゃっきり元気になるのでしょうか。
広い境内のあちこちに修学旅行生のグループがいて賑やかです。
引率の先生やはしゃいでいる生徒さん達の邪魔にならないように歩きました。
スマホの時計を見ると、3時半を過ぎようとする時刻。
5時までにはホテルに帰りたい!
(疲労がピークだしとにかくお腹がすいた・・・)
いそいで薬師三尊像がおられる金堂へ向いました。
中央に「薬師如来」
向って右に「日光菩薩」
左が「月光(がっこう)菩薩」
迫力あふれるお姿に(きっと○ホ面で)ぼ~と手を合わせたまま見とれていると
中央のお薬師さまの目が一瞬鋭く
チカ
と光ったような気がしました。
目をパチクリしながらお堂を出て歩き出すと、何だか体がスッキリかるくなっていて驚きました。
疲れと暑さでフラフラしていたので、本当に感謝で涙が出そうでした。
そこから創建当時のままの国宝東塔や五重塔を見て、売店が入っている広い建物に戻りました。

東塔
同じ空間を仕切った少し離れた場所で、お坊さんが修学旅行生にお話をされている最中でした。
お話が楽しいので笑い声の渦でした。
ふふふ
私も耳に入ってくる言葉の面白さについ笑ってしまいました。
お坊さんはさすがにお声がよく通るし、お話が上手・・・
感心しつつ薬師寺境内で採れた梅を使った梅干しとお香を買って外に出ました。
スマホで検索すると、近鉄の駅がすぐそばにあります。
経路検索で乗り継ぎも確認し、電車に乗り込みました。
それにしてもスマホは便利です。
電車の乗り場も,乗り換えも、以前とは考えられないほどスムーズに出来るようになりました。
乗り込んだ電車の窓から反対側のプラットホームを見ると、地元の学生さんが大勢電車を待っていました。
午後の遅い日射しを浴びながら、「薬師寺」と彫られているいかにも時代を感じさせる大きな石のモニュメントに無造作によりかかっておしゃべりに興じている学生さんの姿は、さすが古都奈良だなあとここでも感心することしきり。
(今回の旅は感心することが多い・・・)
1回乗り換えで奈良駅に到着。
5時前に無事にホテルに入ることが出来ました。
いちばん早い時間に夕食をお願いして、明日の準備をしてからこの日は早めに休むことにしました。
翌朝
奈良国立博物館へ。
今話題の「神仏の山 吉野・大峰」展を見に行きました。
前日バスで近くを通った際、凄い人の列だったので翌朝早めに並ぼうと計画を立てていました。
が、開場1時間前なのにすでにかなりの行列。
当日チケットを購入する列と,事前のチケットを購入した列に分かれていることに当初気がつかず、そばの人が
「こっちの列は当日購入の列なんですね。」
と話すのを聞いて慌てて並び直しました。
それにしても1時間は長い・・・
待っている間、前に並んでいる年配のご夫婦に話しかけられ、それからは退屈せずに楽しく会話して過ごすことができました。
旅慣れた感じの静岡から来られたというお二人。
私の住む広島県の島にも行ったことがあるとのことでけっこう盛り上がりました。
さて開場。
物慣れた案内でスムーズにチケットを購入し展示会場に突進しました。
「あなたには紀州熊野で修験者をしていた過去生が何回かあります」
と複数の霊的能力者に言われたことがあります。
地域的に修行場として繋がりのある紀州熊野から吉野にかけて、修験者として存在したことがあるはず・・・
なので、山岳信仰の展示には、魂が何か反応するのではないかとワクワク期待感いっぱいで行きました。
それにしても
蔵王権現さまのポーズは片足を蹴り上げて片手を突き上げる憤怒を表現した独特のポーズ。
たくさんの同じポーズのお仏像が展示されている場所で人に押され気味で見ていきました。
「よおっ!久しぶりい!」
あるお仏像の展示の前で気楽な声が脳内に響きました。
びっくりして手を合わせてご挨拶をしました。
私の修験者の過去生は直近で平安時代と聞いている・・・
少なくとも800年は前と言うことになるけど。
800年ぶり(もしくは1,000年以上前?)の「久しぶりい!」になるのかな。
でも、周りがガヤガヤ騒々しくて魂の感動というか何も感じられません。
あの声は気のせいだったかしらん・・・
ふらふら歩きながら展示室を移動していると壁の一面に展示されている、大峰山から臨む夕やけ色にそまる山々の景色の大きな写真が目に入りました。
足が止まりました。
懐かしい・・・!
行ったことも見たことも無い景色のはずなのに・・・
ふいに涙がこみ上げてきました。
私は修験者だったときに、この景色が見える場所で来る日も来る日も厳しい修行に明け暮れる日々を送っていたのかな・・・
気がつくと人の群れが押し寄せてきてその場でじっとしていられなくて、人の波に押し流されるように歩き始めました。
他の素晴らしい展示を見て回り、陽光まぶしい外に出ました。
日はまだ高いけれど、もう広島へ帰ろうと思いました。
心が十分満足して満ち足りた気持ちだったので、さらにどこかへ行きたいとは思わなくなっていました。
思いつきで行こうと決めた奈良旅でしたが、きっと魂が行くことに以前から決めていたかもなあと思いつつJR奈良駅から広島へ帰途についたのでした。























