観えたこと想うこと草子

旅と歴史をメインに少しスピリチュアルなお話を綴ります。

紀州熊野三山と奈良県玉置神社をめぐる旅 3

熊野本宮大社へ向う道すがら、早めのお昼をとることにしました。

 

せっかくマグロで有名な那智勝浦にきているのだからと、大門坂近くのドライブイン

「マグロ丼」をいただきました。

 

実は私は生魚は苦手。

(瀬戸内の島に住む人間なのに・・・)

 

しかし、その意識をはるかに凌駕する美味しさでした。

 

まず、お冷やの水からして味が違う。

 

ゴクンと一口飲んで驚愕の美味しさ!

 

あの・・・これ、メッチャ美味しい水ですけど・・・

 

とお店の人に問うと

 

那智山の伏流水を使ってるんですよ。

お料理もここのお菓子も全部、その水を使ってます。」

 

なるほど。

 

良いエネルギー(情報)があればあるほど水は美味しくなると聞いたことがあります。

 

那智山に磨かれて美味しくなる情報を水が記憶するのだろうか・・・と思いました。

 

マグロ丼に始まり、かけるタレに薄味のお味噌汁。

 

素朴なメニューだけに、素材の旨さを十分に堪能することが出来ました。

 

大体食べものにほとんど紙面を割かない私が、ここまで書きたくなる美味しさ。

 

お腹も心も十分に満たされて、出発。

 

お昼過ぎには熊野本宮大社(和歌山県田辺市)の無料駐車場に到着。

 

 

熊野本宮大社HP より ↓

 

縁起・神話

天火明命(あめのほあかりのみこと)は、古代、熊野の地を治めた熊野国造家の祖神です。天火明命の息子である高倉下(たかくらじ)は神武東征に際し、熊野で初代神武天皇に天剣「布都御魂(ふつのみたま)」 を献じてお迎えしました。

時を併せて高御産巣日神(たかみむすひのかみ)は天より八咫烏(やたがらす)を遣わし、神武天皇を大和の橿原まで導かれました。

第十代崇神天皇の御代、旧社地大斎原の櫟いちいの巨木に、三体の月が降臨しました。天火明命の孫に当たる熊野連(くまののむらじ)は、これを不思議に思い「天高くにあるはずの月が、どうしてこのような低いところに降りてこられたのですか」と尋ねました。すると真ん中にある月が「我は證誠大権現(家都美御子大神=素戔嗚尊)であり、両側の月は両所権現(熊野夫須美大神・速玉之男大神)である。社殿を創って齋き祀れ」とお答えになりました。

この神勅により、熊野本宮大社の社殿が大斎原に創建されたと云われています。

 

なんと!

神さまが降臨されたとき、木に月が3つ降りたかのように見えたということなんですね。

 

不思議な光景です。

 

神さま方は木に宿られながら誰かが来るのをじっと待たれていたのでしょうか。

 

「我らの存在が分って社殿を造ってくれそうな者が現れないかなあ。」

 

そこへ熊野連さん登場。

しっかりとお役目を果たされたのですね。

 

さて

 

まず、幟旗が沢山並び立つ参道の階段を歩いて熊野本宮大社の境内に向います。

 

晴れ渡った空の元、そびえる社殿が何とも素晴らしい。

 

4つの拝殿が並んでいるのですが、お参りの順番どうだったかな・・・と思っていたら、目の前を年配のご夫婦がちゃきちゃきと手慣れた感じで第三殿からお参りを始めたので、後からそっとついていくことにしました。

 

第三殿で参拝のご挨拶とここまで来れた感謝を心の中で申し上げると、ふいに胸がいっぱいになって涙がこぼれそうになりました。

 

魂が喜んでいるのでしょうか。

 

その後ご夫婦のあとに従い順番通りにお参りして、しばらく境内でぼんやりと佇んで雰囲気を楽しんでから、旧社地である大斎原に移動しました。

 

日本一の高さの大鳥居が立つ熊野本宮大社の旧社地である大斎原は、明治22年に大水害で一帯が流されるまで、社殿があった場所。

 

田んぼが広がる中に大きな鳥居が立っているので、そこを目指して歩きました。

 

今年世界遺産登録20周年という横断幕が掲げられていました。

 

前回参拝したときは、熊野本宮大社ご創建2050年という記念の年で、その時は特別な御朱印をいただきました。

 

たまたま、節目の時期に来てるのかな・・・

 

入り口付近の桜の木が満開でとてもきれいでした。

 

大斎原に向う手前に熊野本宮大社末社産田社(うぶたしゃ)があります。

 

八百万の神々をはじめ、総てを産みだされた産土の神と崇められている「伊邪那美尊」がご祭神です。

 

5年前のツアーの時も確かこちらで手を合わせたはず。

 

今回も参拝することに。

 

すると、黄色いちょうちょが先導してひらひらと目の前を飛んで行きます。

 

産田社で手を合わせると、ちょうちょは目の前の石の祠の前に咲いている花に舞い降りました。

 

何だかお導きをいただいたようで嬉しくなりました。

 

今この記事を書いていても、胸の奥がポッと温かくなるようなほんわかしたエネルギーを感じます。

 

ひっそりとして訪れる人がほとんどいなかったのですが、私個人はとても好きなお宮だと思いました。

 

そこから大斎原に向いました。

大鳥居の前で一礼して、桜が花盛りの境内に入っていきました。

 

その先の参道の並木道とそばを流れる熊野川の川べりが実は一番好きな場所。

 

これらの場所は前回来た時、初めてにもかかわらず既視感がすごくあったので、もしかしたら過去生の記憶なのかもしれません。

 

今回も並木道をゆっくり歩き、熊野川のほとりで1時間近く一人座り込んでぼんやり川の流れを眺めて過ごしました。

 

周りの熊野の山々に囲まれた景色の中、爽やかな風と日の光、山の清々しい空気の中川の流れの音に包まれて・・・

 

心と体が芯からほぐれていき、癒やされていくのが感じられました。

 

気がつくと午後3時になる頃。

 

朝も早かったし少々くたびれたので、無理せず早めに本日の宿へチェックインすることにしました。

 

その前に参道横のカフェで甘いものをいただいて一休み。

 

疲れた体に甘みがしみこんでいくようです。

 

こうして、一人旅2日目も無事に過ぎていきました。

 

いただいたマグロ丼
絶品でした

 

 

熊野本宮大社参道の階段上で振り返って撮影

(境内社殿は撮影禁止とのことで撮っておりません)

 

「鷲は舞い降りた」ならぬ手水舎に八咫烏さんが舞い降りた!

 

 

大斎原の大鳥居をのぞむ

撮影が元々不得手で、鳥居が切れてしまいました

桜が満開でした

 

産田社の案内の看板

景色とマッチしています

 

大斎原の大鳥居をくぐったところ

生涯2回目の参拝ですが、この景色に既視感があります

 

大斎原横を流れる熊野川の河原で空を撮ってみました

雲が面白い形

 

ここで1時間近く1人座ったまま・・・

 

参道近くのカフェで一休み

左の薄茶色がもうで餅

甘さがちょうど良くて美味しかったです