観えたこと想うこと草子

旅と歴史をメインに少しスピリチュアルなお話を綴ります。

出雲国 東方面の旅 2

夫は他人様から

 

「石橋を叩いても渡らない人」

 

と言われるほど何事にも慎重な人。

(私は体力さえあれば石橋があろうがなかろうが取りあえず渡る人)

 

普段はデジカメで撮影する際、いちいち撮れたかどうか確認するという夫なのに、なぜか加茂岩倉遺跡では一度もその確認をしなかったとのこと。

 

写真が消えた原因は物理的にどう考えても分からずじまい。

 

夫に

 

やっぱり古代の史跡の撮影は気をつけた方がいいよ。

 

と伝えました。

 

今度は夫も茶化さず真剣に耳を傾けてくれました。

 

涼しい場所で食事をいただいて気力と元気を取り戻した後、銅剣が358本も出土したことで有名な荒神谷遺跡へ向かいました。

 

 

先に荒神谷博物館へ行きました。

 

 

(※)実際に出土した青銅器:銅剣358本、銅鐸6個、銅矛16本(一括国宝指定) は、

現在、文化庁が所蔵し、島根県立古代出雲歴史博物館〔出雲市大社町杵築東〕に

常設展示されています。

                          荒神谷博物館HPより

 

ということで本物はどうしても見たくて、2年前に1人で既に見に行ったので(圧巻です!)こちらの博物館では資料的な内容を見ていきました。

 

いくつかの銅剣や銅鐸に×のしるしがつけられている謎や、なぜこれだけのものを埋めたのかの幾つかの学説をふんふんと眺めながら早く出土現場に行ってみたくなりました。

 

夫は暑さでややギブアップ気味。

ずっと仕事が忙しかった疲労に加え、せっかく撮った写真の消失のショックなどで意気消沈している様子。

 

涼しいところで待ってて良いよと伝えましたが

 

「いや、行く。」

 

と汗を額ににじませ、やや青ざめた表情で銅剣出土場所までついてきてくれました。

 

日頃の体調の悪さよりも好奇心が勝つのか、私はといえば探検を楽しむ気分を高揚させつつ歩きました。

 

炎天下の中、大きな蓮の花が咲いている池のそばを歩きついに出土場所に到着。

 

今度は夫も神妙な様子でデジカメを取り出し、周囲の風景の写真を撮り始めました。

 

私も意識を集中してこの場の空気を感じてみました。

 

先ほどの加茂岩倉遺跡と同様にさっぱりとした空気感を感じました。

 

貴重なものを無念な思いで埋めた感じはなく、サバサバとした雰囲気。

 

例えていえば、失恋した後で髪をバッサリ切るようなといえばニュアンスが近いような気がする・・・

(あくまで私の個人的な感想です)

 

それにしても

 

このあまりにも整然と置かれた358本の銅剣の様子に心を打たれます。

 

当時の人々が、大切に扱っていたことが偲ばれます。

 

それにしても、暑い!

 

涼しい場所へ行って休もうと、施設の中の公園内にある休憩所を目指して歩きました。

 

やっと冷たいジュースを自販機で手に入れ、しばし喉を潤した頃、そろそろ夕刻がせまってきたことに気がつきました。

 

車に乗り込み、宿を目指しました。

 

博物館で展示されている銅剣358本の出土時の様子を再現したもの。

この丁寧な置き方に当時の人達の思いが偲ばれます・・・

 

こちらは銅鐸と銅矛。

穴は柱のようなものを立てた後のようです。

 

銅剣の説明版

 

銅鐸、銅矛の説明版

 

発掘現場

 

別の角度から

 

現場での銅剣出土時を再現したもの

 

 

同じく銅鐸と銅矛

 

今度は写真が消失しなかったので、たくさん載せられました。