過労でダウン気味だった息子の体調がやっと復調してきて、無事に通学出来るようになった今日この頃。
寒さもひとしきり厳しくなり、朝晩の冷え込みがはっきり感じられる季節になりました。
塩野七生さんの「ローマ人の物語」の第2巻「ハンニバル戦記」が急に読みたくなって図書館で借りて読書に耽っておりました。
もう10年近く前にシリーズ全部読了。
でも
急にまた読みたくなる本は時に発生します。
まさに読書の秋。
だからかな・・・
分厚い本ですが、塩野七生さんの筆力で読みやすく登場人物がまさに目の前に現れるような臨場感があります。
この第2巻の中の主役は、表題のカルタゴ(現在のチュニジア)の将軍ハンニバルと表紙の写真のコインの横顔の共和制ローマの将軍スキピオ。
舞台は、紀元前200年辺りのローマ対カルタゴの西地中海の覇権を争う戦い、いわゆるポエニ戦役。
その第二次。
ハンニバルとスキピオが繰り広げる物語は、イタリア ローマを中心に、国境を跨がった壮大な戦いのお話で、本当に読みながら文中にどっぶりと浸かってしまうというか。
なぜ今、この本なのか。
何となく、ハンニバルという人物が気になって。
有名なホラー映画の方ではなくて、紀元前の時代、象を連れた軍隊で真冬のアルプス越えを遂行して大国ローマに迫ったカルタゴの将軍のことがどうしてかふと、気になって。
ハンニバル率いるカルタゴ軍はいわば多国籍軍のごとき様相で、傭兵の集まり。
その軍団が、厳しい戦況を乗り越えつつなぜ離反もせず10年以上もハンニバルとともに闘ったのか。
ハンニバルの人物像の詳細はあまり残っていないようです。
塩野七生さんの本の中では、孤高の武将という印象で描かれています。
以下↓
寒さも暑さも、彼は無言で耐えた。
兵士のものと変わらない内容の食事も、時間が来たからというのではなく、
空腹を覚えればとった。
眠りも同様だった。
彼が一人で処理しなければならない問題は絶えることはなかったので、
休息をとるよりもそれを片づけることが、常に優先した。
その彼には、夜や昼の区別さえもなかった。
眠りも休息も、やわらかい寝床と静寂を意味はしなかった。
兵士たちにとっては、樹木が影をつくる地面にじかに、兵士用のマントに
身をくるんだだけで眠るハンニバルは、見慣れた光景になっていた。
兵士たちは、そのそばを通るときは、武器の音だけはさせないように注意
した。
今もイタリアの人は子供を叱るときこの人の名前を出すとか。
日本の鬼のような存在なのでしょうか。
「そんないことしてるとハンニバルにさらわれるよ!」
なんて言われるのかな。
気になるなあ・・・この人
こういう歴史上の人物が突然気になる時というのは
過去生がらみの関係かも、とも思いました。
で、現在の人生に何らか関係する事象が発生したり。
何だろう・・・
今のところ?のまま。
とりとめなく終わり。