観えたこと想うこと草子

旅と歴史をメインに少しスピリチュアルなお話を綴ります。

ぼっち旅 出雲へ 続き

一畑薬師さんから約40分ほどで、玉造温泉街の駐車場に到着。

 

思ったより早く着いたので、出雲玉造資料館に行きました。

 

温泉街の通りから少し歩いた高台に2階建てのこぢんまりとした建物で、一階が古代の玉造の作業について様々な展示がされています。

 

入ってすぐ左側のガラスケースから見ていきました。

 

展示してある勾玉の一つが古代のもので、玉作湯神社蔵と書いてあるのを目にして

 

ドキン

 

としました。

 

もしかして、過去生の自分が手がけたものだろうか・・・

 

と思うのはまことに勝手だなあと思いつつ

 

様々な想像は楽しいし自由だし。

 

目をつぶってしばし空想に浸ってみます。

 

2000年あまり昔。

 

この辺りの工房の一つに自分がいて、何をしていたろうか・・・

 

たくさんあったと言われる工房の一つに意識がフォーカスしていきます。

 

草で葺いた屋根の竪穴式の建物の中に何人かの男の人が座り込んで一心に作業中の様子。

 

開けっぱなしの入り口からカメラ目線で入っていきます。

 

ほの暗い部屋のなかでは

 

一人は石を大まかに割ったり

ある人は割られた石のかけらをひたすら研磨用の石で磨いたり

古代のきりのような道具で最後の仕上げの作業をしていたり

 

きっと・・・

 

目を開けて考えました。

 

完全なる分業制だったかもしれない。

 

ここの玉は主に祭祀に用いられたと本で読んだことがある。

 

そのためには雑念まみれでいい加減なものを作ることは御法度だったろう。

 

工人たちは平らかな心持ちで作業に集中するよう仕向けられていたかもしれない。

 

「辛い仕事だった・・・」

 

頭の中で誰かがつぶやきます。

 

過去生の自分(男性)でしょうか。

 

足下がふわふわする思いで、小さな資料室を丹念に見て回りました。

 

作業風景を再現したミニチュアの工房の展示があって、3人の工人の人形が作業毎に配置されていました。

 

私は・・・何を担当していたんだろうか。

 

真ん中の人形に視線が引き寄せられました。

 

この人物は玉を磨く作業をしていました。

 

これだ・・・!

 

と根拠もなく納得。

 

くる日もくる日も、何時間も磨く作業をしていてお疲れ様でしたね!

 

人形に心で声をかけました。

 

自分に話しかけているようでもありました。

 

ふわっと

 

外の雨音が

 

館内の私の周りに立ちこめてきたように感じました。

 

軒先からポタリポタリとしずくが落ちる音

地面を打つ雨の音

風で雨音が変わる瞬間

 

そうか・・・

雑念を消すために

外の音に集中させて作業をしていたのかな。

 

でもきっと、雨の音は癒しにもなっていただろう・・・

 

受付の方に撮影許可を確認したところ

 

「自分の楽しみ用なら良いですよ。」

 

とのこと。

 

何枚か撮ってお礼をのべてからそこを後にしました。

 

外は霧雨が降っていました。

 

顔にさらさらと細かい霧の雨が当たる中、駐車場に急ぎ車に荷物を取りに行って宿に入りました。

 

古いけれど伝統が感じられるお宿です。

 

部屋は角部屋で、一人にしては広い間取り。

 

荷物を下ろしてしばしぼんやりしてから浴衣に着替えて温泉に入ることにしました。

 

玉造の湯は無色透明でサラリとしていて、湯から出ると汗がダバダバ流れるほど温まります。

 

疲労も汗とともに流れたみたい。

 

ほどなくして食事の時間。

 

案内された広い食事会場に入ると、たくさんの人で賑わっていました。

 

カップル、3世代家族グループ、少人数の家族連れ いろいろ・・・

 

その中でぼっちのテーブルは私1人。

 

いつものように夫か娘がいるわけでもなく、喋る相手もいないので食べる対象に意識を持っていくしかありません。

 

この刺身美味しいなあ!何の魚かしら。

このお鍋のおつゆ最高!ショウガが千切りでたくさん入ってポカポカする・・・

 

まるで食べ物と会話するみたいに食事が進んでいきます。

 

あっという間にデザートまで食べて、中居さんにお礼を言って部屋に戻りました。

 

食べ物にじっくり向き合うと、いつもよりお料理が味わい深く感じられた気がしました。

 

心にも体にも

何か良い感じ!

 

新鮮な驚きです。

 

部屋に入るとお布団が敷かれていたので、思わず寝っ転がりました。

 

何だかいろんな事があったなあ・・・

 

いつの間にかそのまま寝てしまい、夜中に起きると喉がカラカラに乾いていたので飲み物を買って部屋に戻り、テレビをつけたり消したり、資料館のパンフレットを見たりして過ごし、早めに眠ることとしました。

 

翌朝

 

5時前に目が覚め、5時半にお風呂に入りに行き、6時に宿に鍵を預けて外に出ました。

 

霧雨よりさらに細かなこぬか雨が顔に当たる程度なので、傘もささずに歩けました。

 

温泉街の外れにある

 

玉作湯神社

 

を目指します。

 

横断歩道を渡った先が神社がある森

 

玉造のご祭神のお一人 櫛明玉命さま

 

名は体を表すというか、お名前の字を古語で当てはめながら考えてみました。

 

櫛→奇し(くし・くすし)とも 不思議な などの意味があるようで、霊的力に長けたシャーマン的要素

明→光輝くオーラを放つ明朗なリーダーシップのイメージ

玉→玉を造るお仕事に関連したことか

 

いろいろと想像するのも楽しい。

 

そんなことを考えながら、早朝の清々しい空気の中

 

こぬか雨が顔を微かに打つのを感じつつ、厳かな雰囲気の拝殿前で静かに手を合わせました。

 

そうだ!

神さまがエネルギーなら人間の思いもエネルギーのはず。

エネルギーにエネルギーをぶつける感じで神さまとコミュニケーションが取れるのでは?

 

今までのように勝手に脳内に届く音を受取るのではなく、自発的に試みてみようと思いました。

 

心を静めてから心の中で

 

神さま

 

私はかつてここの玉造部の工人だったと聞いています。

当時のこの場所がどうだったのか、教えてください。

 

すると

 

ザー

 

とひとしきり雨が強まり

 

ビウッ

 

と一陣の風が吹き抜け、そばの木立を揺らしました。

 

脳内に映像が流れ始めました。

 

たくさんの草葺きの竪穴式住居が建っていて、子供達数人が走り回るのが見えました。

何人もの人が建物の中で座って作業していました。

幾つかの建物からは煙がたなびいているのが見えました。

 

映像は一瞬で消え

 

「お前は・・・雨の音を聞くのが好きだった」

 

言葉が脳内に響きました。

 

昨日の資料館で、雨音を体感したことを思い出しました。

 

本当に私の過去生は、ここで人生を送ったことがあったのか・・・

 

不思議な確信で、目の前がクラクラしてきました。

 

ふらふらと幾つかのお社に手を合わせてからしばらく佇んでいると

 

雨はいつの間にか上がっていました。

 

ここにはご神陵があることも事前に調べていたはずなのにすっかり忘れて、宿に戻り朝食をとってから早めに宿を出ました。

 

 

車に乗り込んでナビに行き先を打ち込みました。

 

忌部神社

 

玉造温泉から6kmしか離れていない場所にあります。

 

事前調査はゼロで、旅の前日にふと目にして「近いから」という理由だけで行くことを決めた場所。

 

温泉街から出発してほどなく、先ほどの玉作湯神社が見えてきました。

 

通り過ぎざま鳥居に向って、ぺこりとお辞儀をしました。

 

のどかな雰囲気の山と田園風景を通り抜けてほどなく到着。

 

一の鳥居は道路沿いにあるのが見えたのですが、車を停められるか分らず、坂道を上がった二の鳥居そばのわずかなスペースに駐車。

 

そばに小学校があって、日曜日にも関わらず体育館からスポーツに興じているのか子供達の歓声が聞こえてきます。

 

車から降りると、垂れ込めていた雲間から陽が射して足下が急に明るくなりました。

 

私の参拝が嫌がられていない気がする・・

 

神社の説明の立て看板が2つあったけれど、先に参拝をしようと思いました。

 

境内はし~んとして静寂です。

拝殿内に灯が灯っているのが見えましたが、人気は全くありません。

 

手を合わせてから周りを見ると、本殿裏の方も何ともいえない雰囲気があったのですが、臆病な私は眺めるだけで外に出ました。

 

特に目的もなくたまたま訪れた場所ですぐ移動するつもりでしたが、鳥居から出てすぐの看板を読んで驚きました。

 

この忌部の地を支配していた古代豪族 忌部氏のことが書いてありました。

 

元は朝廷の儀式を司る大豪族で、儀式に使用する玉を供給するため玉造とこの忌部の地を支配したこと。

玉造とこの忌部の地が「出雲国風土記」に記された忌部神戸という特別な村であったこと

忌部の一族はここではなく、玉造で主に玉の制作に従事していたこと

ご祭神「櫛明玉命」の墓地がこちらのタブの木の立つ場所にあること・・・

 

この神社も玉の制作にゆかりの深い場所だったとは!

 

旅の前日にたまたまネットでこの神社を見つけたというのは、偶然ではない気がしました。

 

眼下の畑の中の大きな木の辺りが櫛明玉命さまの墓地とのこと。

 

近くまで行こうと思いましたがやめて、その場でそっと手を合わせるだけにしました。

 

この地は・・・

 

古代玉造に従事した忌部氏一族の住まう土地。

 

私の過去生さんも忌部氏だったのだろうか・・・

 

あまりにも考えることがありすぎる・・・

 

ぼお~としながら車に戻りバタンとドアを閉めたとたん

 

ゴウッ!

 

大風が一瞬吹き抜けてそばの木々を揺らし木の葉が舞い踊りました。

 

この地のエネルギーを一瞬受取ったような気がしました。

 

いつか

必ずここにまた戻って来る・・・

 

そう思いながらエンジンをかけました。

 

もっと歴史を調べて、自分で理解を深めた頃又ここに来ることになるだろうと思いました。

 

忌部神社参道の階段横から撮影

もしかしたらここの土地に引き寄せられたかな・・・

 

いつの間にか雲が切れて、夏の日射しで辺りの景色がまぶしくなっていました。

 

それから松江市内に入り、布(めふ)神社を参拝しました。

 

宍道湖そばの清々しい素敵な神社で、社務所でお清め塩の入ったお茶を勧められていただきました。

 

祓いの女神様とのことでした。

 

まだ昼前ですが自宅を目指して出発しました。

 

途中、セパ交流戦カープ戦をラジオ実況で聞きながら、

 

やった!

7対0でカープが日ハムに勝っとる!!

 

と喜んでいましたが、帰宅してテレビを観ると7対8で逆転負けしていたので、大きくズッコケました。

 

長時間ドライブの疲れがどっと出たところで、この旅のお話はおしまい。