観えたこと想うこと草子

旅と歴史をメインに少しスピリチュアルなお話を綴ります。

御食国(みつけのくに) 淡路島の旅

昨年の暮れあたりから何となく

 

「淡路島に行かないと」

 

というのが心に去来しておりまして・・・

 

縁故も何もない土地なのですが。

 

いつか行けたらなあとぼんやり考えておりました。

 

仕事上のストレスと疲労が溜まってきた夫が

 

「そろそろ気分転換にどこかへ行きたい~~~!」

 

と口にし始めた春先

 

じゃあ、淡路島に行ってみようよ!

私は行ったことないし

 

ということで、この6月初旬のある日、1泊2日で夫婦で行くことになりました。

 

国生み関係の神社に行きたいと言う私の希望だけを伝え、後は夫に全てお任せ。

 

広島から姫路まで新幹線で移動し、そこからはJRの在来線で移動。

 

西明石駅でレンタカーを借り、淡路島へ渡りました。

夫は西明石ではなくもっと東寄りで借りたら近かったのにとのこと。

 

淡路島は古代から海の幸山の幸が豊富で、朝廷へ(主に海産物を)献上していた

「御食国(みつけのくに)」と言われていた場所

 

と言う事実はほんのり知っていたのですが、海に囲まれ、温暖な気候で豊富に作物が育つ畑が広がる土地を実際に目にすると、たしかにここは

 

「御食国(みつけのくに)」

 

と実感しました。

 

食事処や一休みに立ち寄るカフェにも売られているタマネギは、甘くてジューシーで本当に美味!

 

その他の食事も素材の味を生かした大満足の美味しさ。

 

遠くに山がぐるりと連なり、見渡す大地に広がる畑を目にしたとき

ここにかつて住んでいた古代の人々の豊かな暮らしが目に見えるようでした。

(古代好きなので、どうしてもそこへ意識が飛んでしまう・・・)

 

国生み伝説というのは・・・

 

遠い昔、日本の国ができる前のことです。

 

澄み渡った高い空の上に、高天原たかまのはらという神々のお住まいになっているところがありました。

 

ある時、神々は下界に新しい国を造ることをご相談になられました。そこで伊邪那岐命いざなぎのみこと・伊邪那美命いざなみのみことの二柱の神さまに国作りを命じられ、天の沼矛あめのぬぼこという矛を授けられました。

 

二柱の神さまが、天の浮橋あめのうきはしという大きな橋の上に立ち、下界の様子を眺めてみますと、国はまだ水に浮いた油のように漂っていました。

 

さっそく二柱の神さまは、神々より授けられた矛を海水の中にさし降ろすと、海水を力いっぱい掻き回し始めました。

 

しばらくして矛を引き上げてみると、どうでしょう、矛の先より滴り落ちる潮が、みるまにも積もり重なって於能凝呂島(おのごろじま)という島ができあがりました。

 

そして二柱の神さまはその島に降りたつと、天の御柱あめのみはしらという大変大きな柱をたて、柱の回りを伊邪那岐命は左から、伊邪那美命は右から、それぞれ柱を廻りあいました。

 

そして出会ったところで「ああなんと、りっぱな男性だこと」、「ああなんと、美しい女性だろう」と呼び合い、二人で多くの島々を生みました。

 

はじめに淡路島、つぎに四国、隠岐島、九州、壱岐島、対島、佐渡島をつぎつぎと生み、最後に本州を生みました。

(神社本庁のHPより抜粋)

 

今回は

 

伊弉諾神宮  ( 兵庫県淡路市多賀 )

おのころ島神社(兵庫県南あわじ市榎列下幡多)

 

の二つの神社を参拝する予定。

 

まず島に渡って高速を走り(頭の中にDeep Purpleのハイウェイスターを響かせつつ♪)道の駅の海鮮丼(美味でした!)で腹ごしらえをしてから、伊弉諾神宮に向いました。

 

ご祭神は国生みの神さま

 

伊弉諾尊(いざなぎのみこと)

伊弉冉尊(いざなみのみこと)

 

駐車場からほど近い最初の鳥居から、遠くに見える拝殿までまっすぐに見通せる前に立つと

 

自ずと頭(こうべ)を垂れずにはいられないような厳かさを感じました。

 

「国生み」の神さまということで大地に根ざしたどっしりしたイメージを持っていたのですが、1つ目、2つ目と鳥居をくぐるごとに、空気が段々と軽くなるのが感じられ、

 

え?!!!

 

というぐらいやさしい繊細な空気感に満ちた境内に驚きました。

 

拝殿に至る正門をくぐる前に

 

陽の道しるべ

 

というモニュメントがあるのを夫が見つけました。

以下 伊弉諾神宮境内内のお店「せきれいの里」のHPより↓

 

伊弉諾神宮を中心とする太陽の運行と有名神社の関係を現はす円形のモニュメント。

真東に伊勢(皇大神宮・内宮)

真西に海神神社(対馬

夏至の日出地に諏訪大社諏訪湖)、日没地に出雲大社・日御碕神社

冬至の日出地に熊野那智大社那智大瀧)、日没地に高千穂神社(宮崎県)

 

が鎮座するなどの古代ロマンに思ひを馳せることができる。

 

とのことで、伊弉諾神宮を中心にして放射線上に上記の神社が点在している図がありました。

 

へええ~~~!

 

各神社が創建された時代には、測量技術が今のように無い時代なのにねえ!

どうやって分ったのかしら。

 

夫婦で感心することしきり。

 

本当に不思議です。

日本標準時子午線も淡路市を通っているし、それも関係あるのか無いのか・・・

 

「古代ロマンに思ひを馳せる」以上に好奇心が爆上がりです。

 

さて

 

拝殿前の正門をくぐって何歩か歩くと

 

ドーン!

 

太鼓の音が鳴り響きました。

 

これからご祈祷が始まる様子。

 

眺めていると、優雅な巫女舞いも始まりました。

 

妊婦さんや小さなお子さんを連れてのご祈祷の様子を見ていると、鼻の奥がつんとしてきます。

 

心から

 

羨ましいと思いました。

 

神さまのご加護をいただきつつ、こんなにも大切にされて生まれ又は育てられるお子達・・・

 

ご祈祷が終わるのを見届けて、境内を夫とぐるりと回ると拝殿の横のご神木に辿り着きました。

 

2つの根っこが1つの幹になっている威風堂々とした大木です。

 

樹齢約900年とのことで、鎌倉時代からということになるのでしょうか。

 

元は2株の木が、成長するに連れて合体して1本になっていて、夫婦円満、安産子宝、.良縁縁結のご利益があるそうです。

 

そのご神木の前に鳥居とお賽銭箱があり、手を合わせようと鳥居の前に立つと一瞬くらっと目眩がしました。

 

長距離の移動後のいつものアレかなあと(体力にあまり自身がないので)あまり気にせず、参拝の行列に並んで順番を待ちました。

 

すると、私たちの前に並んでいた年配の夫婦らしきカップルが、ご神木に手を合わせて頭を下げたとき

 

男性の頭めがけてご神木の葉っぱが上から直撃!

 

「あれ、何か頭に当たったような・・・」

 

と頭をさすりさすり男性が上を眺めている姿を目にして

 

この方、ご神木に好かれてるのかも!!

 

と思いました。

 

以前こういった聖域で、葉っぱや木の実などが頭上に落ちるのは、大地や植物の精霊から歓迎されている場合があると聞いたことがあります。

 

男性の横顔を背後から拝見すると、まるで幼児のような爽やかな表情。

 

こんな方が高次の存在に好かれるのだろうか・・・

 

聖書に書いてあった

 

「幼児の如くならずば、天国に入るを得じ」

 

という語句を思い出しました。

 

私も葉っぱ落ちてこないかなあ~~~と上を見上げましたが(!)残念ながらそんな現象はありませんでした。

 

境内そばの売店でソフトクリームを買って一休みしてから、専用のクルーズ船で鳴門の渦潮を見に行った後、くたびれも出てきたので早めに本日の宿へ向いました。

 

昼食をとった「道の駅あわじ」から明石大橋を撮影

空が広いです

 

道の駅で夫が注文した生しらす

しらすがピカピカしています

新鮮で美味しかったそうです

 

伊弉諾神宮に入ろうとするところ

まっすぐな参道が印象的

 

陽の道しるべ のモニュメント

参拝したことのある神社がたくさんあって嬉しかったです

 

モニュメントの全体

 

正門

ここから拝殿のある境内に入ります

 

拝殿を臨む

気持ちが優しくなる空間でした

 

夫婦大楠のご神木